キュート先生の『肺癌勉強会』

肺癌に関連するニュースや研究結果、日常臨床の実際などわかりやすく紹介

【医師の心得1000】ベッドサイドへGO!

 若い研修医の先生方にお伝えしたいことを『#医師の心得1000』というハッシュタグでツイートしています。時々ここでも取り上げたいと思っています。

 

キュート先生の経験

多くの指導医の先生がいらっしゃって、熱心に教えて下さる先生も居れば、大してそうでもない先生もいらっしゃいますよね。どんなやる気のない指導医の先生でも知識や経験が豊富で驚かされることがあります。

 

わたくしも1年目にずーっと寝ていて、起きている時には「あー研究室に行ってくるわ・・・」と言って何にも教えて下さらない指導医の先生いらっしゃいましたが、ある時、担当の患者さんが急変して突然の呼吸不全になった時の対応の速さに驚かされたことがあります。わたくしが採血のために血管を探している間に、反対側の腕で採血と、看護スタッフに的確な指示、家族への連絡、X線やCTのオーダーを素早くこなしていました。

 

し・・・指導医の先生には勝てない・・・。

 

と、知識でも、経験でも、手技でも。何も自分が勝ることはないと思い知らされました。

 

い・・・いつも寝ていて、病棟とか居ないのに・・・。

 

と思っていましたが。とにかく圧倒的な差を感じずにはいられない経験でした。

 

ある指導医にそのことを相談した時に、

 

「研修医の先生は時間を活かして、患者さんのところに何度となく会いに行ってお話や診察をしてみよう」

 

と。確かに「時間」だけは上の先生よりは自分の方があることに気づきました。

 

指導医の先生もわたくしも与えられた時間は1日24時間ですが、指導医の先生は外来だったり、外勤だったり、他の委員会などの会議や実験もあり、ほとんど病棟にはいらっしゃいませんでしたが、わたくしは24時間病棟でもいいわけですから。

 

ベッドサイドで患者さんとお話、診察を多くの患者さんで繰り返していくと、患者さんの小さな変化に気づけたり、病気の診断や治療につながる問診を聞けたりすることが時々あります。患者さんやそのご家族と深い関係を築けることもあります。

 

研修医の先生はなるべく病棟で過ごし、ベッドサイドへ行ってみよう、ということをお伝えします。もちろん新型コロナのこともありますので、『プラス感染対策』の意識でお願いします。