『News Picks』にコメントしました。
米国アラバマ大学の研究者であり脳神経外科医でもある大須賀覚先生が分かりやすくかみ砕いてまとめてくれたとても良い記事です。日々がん診療に当たっているわたくしが読んでもためになる内容です。
近年、がん治療は大きく進歩しており、数年前に医療現場で新しく行っていた治療法が数年後には時代遅れになるような世界です。
しかし残念ながら、この医療の発達した現在においても、いまだにがんに完全に打ち勝つことができていない現状があります。
大須賀先生はがん治療の開発の専門家、わたくしは新しく開発されたがん治療を実際の患者さんに使用して治療する専門家としてがん診療に携わっております。
内容は
-がんの一般的な知識 がんと正常の違い
-治療法 手術・放射線・抗がん剤・分子標的薬・ホルモン療法薬
-免疫治療の一般的な知識
について分かりやすく書かれています。
肺がん領域でも、わたくしが研修医だった16年前は今ほど治療選択肢がなく、補助療法も乏しかったため、がん患者さんも相当苦しい思いをしていた記憶があります。今もつらいがん治療ですが、治療選択肢も増え、副作用対策や症状緩和の考え方も随分進歩したように思っています。
大須賀先生とは専門は違えど、
「患者さんを治す」という意味では同じベクトル
を向いており、とても共感でき、そして心から尊敬できる先生です。そんな先生の記事を多くの方に目を通して頂きたいと思っています。
ブログ『肺癌勉強会』では『News Picks』でのコメントや気になる記事を気の向くままに取り上げたいと思います。