未治療PD-L1高発現非小細胞肺がんに対してテセントリク単剤承認取得
12月25日に「PD-L1高発現の進行非小細胞肺がんを対象にテセントリク単剤治療が承認」されたとのことです。
もともと抗PD-L1抗体であるアテゾリズマブは進行非小細胞肺がんに対しては『IMpower150試験』の結果からカルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ+アテゾリズマブの4剤併用療法で適応が通っておりましたが、今回は『IMpower110試験』の結果を受けて単剤での適応追加です。
注意が必要なのは、「SP142」による免疫組織化学によるPD-L1の発現確認が必要なことと、「未治療」「PD-L1高発現」での適応ということです。
現在、実臨床で一般的に「SP142」によるPD-L1発現は確認していないことと、PD-L1高発現に対する治療として現在ぺムブロリズマブ単剤や他の複合免疫療法(ケモコンボ)が使用されておりますが、それらと比較した試験結果ではないことから、今後十分に適応について検討されるべきと考えます。
わたくしとしましてはこの適応追加がなされたことで、進行非小細胞肺がんの治療ストラテジーが大きく変化することはないかと考えていますが、何かわたくしを納得させられるような治療選択肢の使い分けがありましたらご連絡頂ければ幸いです。