非小細胞肺がん治療にイピニボ
11月27日に非小細胞肺がんの治療に
①ニボルマブ+イピリムマブ併用療法
②ニボルマブ+イピリムマブ+プラチナ併用化学療法
③ニボルマブ+プラチナ併用化学療法
の3種類の治療法が適応追加となりました。
①③の治療法については『CheckMate227試験』の結果から、②の治療法については『CheckMate9LA試験』の結果を受けての承認になります。
イピリムマブ(ヤーボイ)
イピリムマブはCTLA-4に結合するヒトモノクローナル抗体です。
CTLA-4はT細胞の活性化を抑制する因子で、イピリムマブと結合することによりCD80/CD86の相互作用を阻害します。
CTLA-4のシグナル伝達を抑制することによりTregの機能が低下し、T細胞全体の反応が増加する可能性が指摘されています。
日本では2015年に悪性黒色腫での使用が承認されていますが、肺がんに対しては初めての承認となります。
今後、臨床試験データを読み込み、多くの専門家の意見も踏まえつつ、非小細胞肺がんの1次治療でこれらの併用療法が他の化学療法や免疫療法との組み合わせと、どう使い分けるのかについてさらに踏み込んで勉強していきたいと考えています。