キュート先生の『肺癌勉強会』

肺癌に関連するニュースや研究結果、日常臨床の実際などわかりやすく紹介

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【#deleteC大作戦】がん研究を応援しよう!(9月30日まで)

#deleteC大作戦 対象商品の「C」を自由なカタチで消した写真に 『#deleteC大作戦』 をつけて投稿すると100円がdeleteCを通じてがん治療研究に寄付されます。 また賛同企業の関連投稿をRTやいいねでも寄付につながります。 ▼賛同企業一覧 30日まで寄付額10倍…

【書評】チームで取り組む 免疫チェックポイント阻害薬治療

【これは読もう】『チームで取り組む 免疫チェックポイント阻害薬治療』著者の1人 おうちゃん先生@ouyamagu から紹介頂きました#中外医学社 pic.twitter.com/fgC6oECKsX — キュート先生呼吸器内科医 (@cutetanaka) 2019年10月26日 書評 現在、多くのがん種で…

タバコを吸っている人は平均寿命10年以上短く、禁煙する年齢が若ければ若いほどイイ!

『21st-Century Hazards of Smoking and Benefits of Cessation in the United States』(NEJM 2013;368:341)より まとめ タバコを吸っている人は喫煙歴のない人と比べて平均寿命が10年以上短く、40歳までに禁煙するとタバコ関連の死亡リスクが90%低下 要約…

肺がん診断後もタバコを吸い続けると死亡率は約3倍上昇

『Influence of smoking cessation after diagnosis of early stage lung cancer on prognosis: systematic review of observational studies with meta-analysis』(BMJ 2010;340:b5569)より まとめ 早期非小細胞肺がん診断後、喫煙を継続すると死亡率2.94…

【DREAM】未治療悪性胸膜中皮腫に対するデュルバルマブ+プラチナ+ペメトレキセド療法の6カ月無増悪生存率は57%

『Durvalumab with first-line chemotherapy in previously untreated malignant pleural mesothelioma (DREAM): a multicentre, single-arm, phase 2 trial with a safety run-in』(Lancet Oncol 2020;21:1213)より まとめ 未治療悪性胸膜中皮腫に対する…

【ADAURA】完全切除後のステージIB/IIIAのEGFR陽性非小細胞肺がんにおいてオシメルチニブは無病生存期間を延長

『Osimertinib in Resected EGFR-Mutated Non–Small-Cell Lung Cancer』(NEJM 2020, published on Sep.19 2020)より まとめ 完全切除後のステージII/IIIAのEGFR陽性非小細胞肺がんにおいてオシメルチニブは無病生存期間を圧倒的に延長する 要約 〇オシメル…

【Oncology Tribune 連載32回目】PS不良でも高齢でもニボルマブは使用可能?

『CheckMate 171: A phase 2 trial of nivolumab in patients with previously treated advanced squamous non-small cell lung cancer, including ECOG PS 2 and elderly populations』(Eur J Cancer 2020;127:160)より 医療情報サイト『Oncology Tribune…

【CheckMate153】進行非小細胞肺がんのニボルマブは継続すべし

『Continuous Versus 1-Year Fixed-Duration Nivolumab in Previously Treated Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer: CheckMate 153』(JCO 2020, Published online Sep. 10, 2020.)より まとめ 進行非小細胞肺がんに対しニボルマブは1年でやめるよりも継…

ALK阻害薬で治療歴のある日本人ALK陽性肺がんに対してロルラチニブ(ローブレナ®)の奏効率54.8%

『Lorlatinib in previously treated anaplastic lymphoma kinaserearranged non–small cell lung cancer: Japanese subgroup analysis of a global study』(Cancer Sci 2020;00:1-13)より まとめ ALK阻害薬で既治療の日本人ALK陽性肺がんに対してロルラチ…

【動画】ESMO 欧州臨床腫瘍学会 明日からの肺がん診療に役立ちそうな注目演題 4選

医療情報サイト『Medical Tribune』『Oncology Tribune』に動画投稿しました。 来週2020年9月16-21日にESMO 欧州臨床腫瘍学会2020がオンラインで開催されます。 肺がん領域からも約100演題が発表されますが、その中でも特に日本の実臨床に即しており、明日か…

代替療法を治療に取り入れたがん患者は標準治療のみで治療した症例よりも生存率が低い

『Complementary Medicine, Refusal of Conventional Cancer Therapy, and Survival Among Patients With Curable Cancers』(JAMA Oncol 2018;4:1375)より まとめ 補完代替療法を治療に取り入れた人は標準治療のみで治療した人よりも生存率が低い 要約 〇…

【NELSON】低線量CTスクリーニングで肺がん死亡率低下

『Reduced Lung-Cancer Mortality with Volume CT Screening in a Randomized Trial』(NEJM 2020;382:503)より まとめ 男性喫煙者の高リスク群において低線量CTスクリーニングは肺がん死亡率を低下させた 要約 〇ボリュームデータによる低線量CTスクリーニ…

【GLASS】ALK陽性肺癌・ROS1陽性肺癌に対するロルラチニブのリアルワールドデータ

『GLASS: Global Lorlatinib for ALK(+) and ROS1(+) retrospective Study: real world data of 123 NSCLC patients』(Lung Cancer2020;148:48)より まとめ ロルラチニブはALKあるいはROS1陽性非小細胞肺癌に対し頭蓋内病変もそれ以外の病変に対しても効果…

日本の「肺がん検診」は肺がんによる死亡率を減少させる

『Evaluation of a clinic-based screening program for lung cancer with a case-control design in Kanagawa, Japan』(Lung Cancer 1999;25:77)より まとめ 40歳以上は胸部X線による年1回の肺がん検診と、高危険度群に対するX線+喀痰細胞診は死亡率減少…

トンデモ医療にだまされるな!標準療法を受けず代替療法のみを受けると予後不良

『Use of Alternative Medicine for Cancer and Its Impact on Survival』(J Natl Cancer Inst 2018;110:121)より まとめ 標準療法を受けず代替療法のみを受けると予後が悪くなる ▲アラバマ大学 大須賀覚先生によるコラム 要約 〇がん患者の代替療法の有効性…

電子タバコは禁煙に有効?

『A Randomized Trial of E-Cigarettes versus Nicotine-Replacement Therapy』(NEJM 2019;380:629)より ※論文で取り上げられている「電子タバコ e-cigarette, vaping」は、日本で一般的に販売されているアイコスやプルームテックのような「加熱式タバコ」…

全ての適応症に対して「キイトルーダ®6週間間隔投与」が承認

『A six-weekly dosing schedule for pembrolizumab in patients with cancer based on evaluation using modelling and simulation』(Eur J Cancer 2020;131:68)より まとめ 「ぺムブロリズマブ400mgの6週間隔投与」の有効性と安全性は「200mgまたは2mg/k…

禁煙後20年以上経つと肺がんリスクが非喫煙者と同じになる

『CIGARETTE SMOKING AND SUBSEQUENT RISK OF LUNG CANCER BY HISTOLOGIC TYPE IN MIDDLE-AGED JAPANESE MEN AND WOMEN: THE JPHC STUDY』(Int J Cancer 2002;99:245)より 要約 禁煙20年後に肺癌リスクは非喫煙者と同じになる キュート先生の視点 本研究は…

電子タバコに関連する肺疾患 98例の報告

『Pulmonary Illness Related to E-Cigarette Use in Illinois and Wisconsin — Final Report』(NEJM 2020;382:903)より ※論文で取り上げられている「電子タバコ e-cigarette, vaping」は、日本で一般的に販売されているアイコスやプルームテックのような…

【書評】『肺癌薬物療法レジメン がん研有明病院のプラクティス』

書評 肺がんの薬物療法はこの10年で大きく進歩しています。多くの分子標的薬や免疫治療が開発され、ケモコンボと言われるような複合免疫療法が一般的に使用できるようになり、患者さんごとに最善の治療法を選択することになります。 逆にこの10年で治療法が…