キュート先生の『肺癌勉強会』

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全がん種 10年生存率 58%(国立がん研究センターの報告より)

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国立がん研究センターは全国がんセンター協議会と協力し、加盟32施設の診断治療症例について部位別に「5年生存率」「10年生存率」を集計し一般公開しました。

今回の公表のポイントは

-部位別5年生存率について、2010年から2012年に診断治療を行った148,226症例を集計。


-2010年から2012年症例、全部位の5年相対生存率は68.6%(前回、2009年から2011年症例68.4%)。


-部位別10年生存率について、2004年から2007年に診断治療を行った94,392症例を集計。現在、10年生存率の算出と公開を行っているのは同研究班によるもののみ。


-2004年から2007年症例、全部位の10年相対生存率は58.3%(前回、2003年から2006年症例57.2%)。


-1年から10年までの生存率年次推移を、がん種、病期、治療法など様々な条件設定で検索が可能なグラフデータベースKapWeb も更新。(注:6年から10年生存率は一部の期間のみ)


-部位別生存率において、相対生存率に加え、実測生存率も提示。

がん患者94000人の調査で10年後の生存率は全がん種で58.3%と上昇。

肺がんは全ての病期をひっくるめて

 ▶︎5年生存率 46.5%

 ▶︎10年生存率 32.4%

との結果でした。

これからもがん研究が進み、がんの予防、がんに対する治療薬の開発、がんに対する治療戦略の向上、がんの症状や治療に伴う補助療法の発展など、がんで苦しむ方が一人でも減りますように・・・