新連載 エムスリー「スペシャリストの視点」
2022年も残すところ あと1日となりました。
思い返せば今年も1年間コロナに忙殺される日々でした。
このブログも日常臨床の忙しさに左右されて更新が滞っていますが、
2023年も新しいことに日々チャレンジしていきます。
先日エムスリーさんからお声掛け頂きまして、
新しい連載を手掛けることになりました。
大変恐縮ながら、連載名はその名も…
「スペシャリストの視点」
です。
肺癌診療にあたる呼吸器内科の視点で、
実臨床に影響のありそうな論文を解説していくコーナーになります。
今までこのブログ「肺癌勉強会」で行ってきたことに似ていますが、
エムスリーさんのバックアップがありますので、
月1本ペースで肺癌の最新論文について、
私の視点で解説していきたいと考えています。
RET陽性肺癌に対するセルペルカチニブのアップデート解析
栄えある第1回目は、
「RET陽性肺癌に対するセルペルカチニブのアップデート解析」
についてJ Clin Oncol誌からの論文を紹介します。
最新の『肺癌診療ガイドライン2021年度版』では
RET融合遺伝子陽性非小細胞肺癌に対し
「セルペルカチニブ単剤療法を行うよう推奨する」
(推奨の強さ:1、エビデンスの強さ:C、合意率:77%)
と記載されております。
実臨床でもセルペルカチニブが活用されています。
その根拠として、
RET融合遺伝子陽性非小細胞肺癌を対象として
セルペルカチニブ単剤療法の効果を評価した
第I/II相試験である『LIBRETTO-001試験』(NEJM 2020;383:13)
があります。
2020年の時点では105例の既治療例に対し
ORR 64%、PFS中央値 16.5カ月、
39例の未治療例に対しては
ORR 85%、PFS中央値は未到達
との報告でした。
この結果に基づいてセルペルカチニブが
2021年9月にRET融合遺伝子陽性肺癌に対して承認されました。
今回、『LIBRETTO-001試験』のアップデート解析が
報告されましたのでここで紹介したいと思います。
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