キュート先生の『肺癌勉強会』

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【医師の心得1000】朝の遅刻は気をつけよう

 若い研修医の先生方にお伝えしたいことを『#医師の心得1000』というハッシュタグでツイートしています。時々取り上げたいと思っています。

 

キュート先生の経験

現在、医師16年目ですが、病院での大事な業務に1度だけ大遅刻したことがあります。忘れもしない研修医1年目のお話です。

当時、初期臨床研修が始まって2年目で、わたくしはとある外科で研修をしておりました。遅刻した大事な業務とは「教授外来のサポート」です。

もともと以前から朝は非常に強かったわたくしですが、前日に指導医や病棟チーフの先生方と食事に行くことになり、まぁ大量に飲まされてしまったわけです。単なる言い訳です。お酒もそこそこ強かったわたくしですが、翌日の朝、というかどうやって帰ったかの記憶もありません。

教授外来にわたくしが現れないものですから、指導医や研修指導の先生にまで話が回り、当時持たされていた病院ポケベルは履歴が見られなくなるくらい着信があり、自分の携帯にもひたすら履歴が残っていました。あとからお伺いしましたが、わたくしがどこかで事故に会ったり、行き倒れてしまったのではないか、と指導医の先生はかなり青ざめていらっしゃったようでした。

病院近くのマンションの自室で倒れていたわけですが、気づいたら12:00過ぎ。髪も服もボサボサのまま、教授外来に走って行きました。走って外来に行ったので、脱水と二日酔いが悪化し、さらに外来で倒れるという今では想像しがたい事態になりました。

わたくしにしこたまお酒を飲ませた指導医や病棟チーフは責任を感じたのでしょう。「体調悪いなら今日は帰って休んでいなさい」と鬼のように怖いチーフの先生から優しい言葉を頂いたのをかすかに記憶しております。

 

お伝えしたいことは、研修医も医師であり社会人でもあります。遅刻した日が、大事な手術だったり、外来だったり、時間が決まっている検査だったり、患者さんやご家族との大事な約束だったり、と外せない業務があります。もちろん他の日なら遅刻していいわけではありませんが、医師は直接命に係わる仕事を任されています。以降、次の日に残るような飲み方はせず、時間をきっかり守るように心がけて日常臨床に邁進している、というわたくしの失敗談でした。