『Pembrolizumab plus chemotherapy versus chemotherapy alone in patients with advanced non-small cell lung cancer without tumor PD-L1 expression: a pooled analysis of 3 randomized controlled trials』(Cancer 2020)より
医療情報サイト『Medical Tribune』に論文レビューを寄稿しました。
キュート先生の視点
進行非小細胞肺がんの一次治療では現在、非扁平上皮がんでも扁平上皮がんでもPD-L1発現率に関係なく、免疫チェックポイント阻害薬とプラチナ製剤併用化学療法を同時に行う複合免疫療法、いわゆる『ケモコンボ』が適応になります。
ただし、PD-L1発現率が高い症例の方がが治療効果が期待できるため、実臨床では多くの先生方がPD-L1 発現率も治療選択の参考にされているはずです。 今回、非小細胞肺がんに対する3件のぺムブロリズマブを含むケモコンボの第3相試験のプール解析から、PD-L1発現陰性例に対する効果を見た報告がありましたので勉強しました。
本研究の結果からはPD-L1の発現状況にかかわらずぺムブロリズマブを併用することで免疫調整作用が加わり化学療法のさらなる効果が期待できるため、PD-L1発現陰性の症例群こそ複合免疫療法をしっかり完遂する必要があると考えられます。
詳細は『Medical Tribune』に図表と共に掲載されています。